キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。

十七歳の美少女アデイラは二十歳も年上の商人バートレットと結婚した。

昭和二十七年四月、突然消息を絶った日航機「もく星」号。

キャバレーのホステスになった修道女の身も心もボロボロの手紙、上京して主人の毒牙にかかった家出少女が弟に送る手紙など、手紙だけが物語る笑いと哀しみがいっぱいの人生ドラマ。

島中瞳は活発で勇敢な女子高生。T学園のオーケストラでヴァイオリンを担当している。

事業に失敗して精神病院に逃げこんだ男が退院してみると、妻はいきいきと働いていた。巨額の借金も返済したという。

大手デパート「赤看板」の社長付き運転手として真面目に勤めていた竹場正吉。

犬吠埼沖。藻のようの髪を揺らめかせながら、女の死体が漂っていた。

石油会社のOLだった亜木子は、上司田岡との愛を清算して社内結婚する。しかし夫婦間は冷たい。

石油会社のOLだった亜木子は、上司田岡との愛を清算して社内結婚する。しかし夫婦間は冷たい。

山間の温泉町へ向かった列車から八人の乗客が消えた。

ただ一度、衝動的に男に身をまかせた人妻の周囲に、連続して起こる陰湿な殺人事件！巧妙奇抜なトリックを伏せた中に、現代人のさまざまな愛のかたちを浮きあがらせる作品集。

いわゆる「もく星」号事件は一応落着したが、その背後には、恐るべき事件が隠されているのではないか。